これまでの抜管・内視鏡検査での問題点
デジタル技術を用いた診断方法
デジタル技術を駆使して、高精度な解析が可能な
2つの方法を用います。
- デジタル放射線検査システム(FCR装置)
- 超音波フェーズドアレイ検査システム
デジタル放射線検査システム(FCR装置)
従来のフィルムに替わり「工業用イメージングプレート(IP)」を使用して撮影し、専用の読取装置にて画像情報をデジタル化します。
デジタル化されたこの画像は非常に解像度が高く、アナログに比べ1000倍の情報量を得られるため、配管内部の劣化診断においては、堆積物の有無(閉塞率)や腐食状況(侵食率)を求めることが可能となり、そのデータを分析することで配管の余寿命診断が可能となりました。
メリット
- 配管の保温材を外さずに調査できる。
- 断水せずに調査ができる。
- 赤水発生の心配が要らない。
- デジタル画像で内部の腐食、減肉状況がはっきりとわかる。
- 1箇所あたりのコストが低く、給排水・空調の全系統を診断が比較的容易。
- 1日で10系統以上の検査も可能。
- 減肉の状況から余寿命の診断が可能。
デメリット
- 配管内の状況を肉眼で確認することはできない。
- 配管サイズに限界がある(125φ程度迄、分析が可能)
超音波フェーズドアレイ検査
システム(腐食検査)
調査対象の配管にフェーズドアレイ探触子をセットし、配管表面全体を高速で探傷することが可能です。従来の探傷法では1つの振動子で1点1点を手動で探傷していましがフェーズドアレイ装置では64の振動子で60mm幅をセミオートに1度に測定することが可能となりました。
取り込んだデータはカラー画像の「腐食マップ」として視覚的に表示できます。「FCR装置」では読み取れない管径150mm以上の配管も調査、診断が可能となります。
デジタルだからできること
得られたデータから目的とする数値を測定後でも
自由に設定可能
超音波フェーズドアレイ検査が適用できない場合の超音波肉厚測定
メリット
- 最大スキャン速度100ミリ/秒の高速スキャンが可能。
- 断水せずに調査ができる。
- 赤水発生の心配が要らない。
- デジタル画像で内部の腐食、減肉状況がはっきりとわかる。
- 1箇所あたりのコストが低く、給排水・空調の全系統を診断が比較的容易。
- 腐食マッピング機能で減肉程度をカラー表示。
- データ処理により、腐食部分の数値表示も可能。
デメリット
- 配管内の状況を肉眼で確認することはできない。
- 配管の保温材は外さなければならない。
- 測定場所によって、超音波フェーズドアレイ検査のできない場所がある。
(高温、嫌水等は要確認、点測に変更) - ねじ部・狭所部の測定は不可。